明治学院大学体育会自動車部の会報誌「湖北」の最終発刊は1997年11月のNo.6であり、当時3年生だった96年度生(入学年度)までの名簿が存在していました。

「湖北」の最終発刊時あたりからOB会の活動は公式にはほとんど行われず、年代別の個別のOBOGの忘年会などの会合は持たれていたようです。
そんな中、2011年5月7日に「明学自動車部OB・OG元気会」と銘打って52~68年度生23名が山中湖「湖北寮」に集い、懇親会を行いました。

その後も「元気会」としての忘年会等は行われていましたが、従前のOB会では旧態依然で組織だった運営が難しく、新しい組織を立ちあげるための会合を64年度生小堤兵吾さんや68年度生小林滋幸さん、谷崎洋一郎さんを中心に有志で行ってきました。
一方現役自動車部は1985年明学横浜校舎(横浜市戸塚区)が開校して、自動車部の活動拠点は「北グラ」から横浜校舎へ移転することとなりました。84年度生の平岩徳久さんは1987年に半年ほどかけて北グラからの移転と後片付けをした最後の「北グラ世代」で、部員が白金と戸塚に二分され、戸塚までの距離と時間という物理的な分断だけでなく、コミュニケーション的にも分断されてしまったことが廃部の遠因になったのではないかとのご意見でした。「平岩さんのお話動画」
また、2005年に学日本全生自動車連盟関東支部(学連)を脱退し、公式の対外試合は行われず、練習も週一回ほどとなり、明学体育会執行部からも活動改善策の書面提出を求められていたようです。
廃部が決定してからの元OB会会長の久米誠さん(69年度生)からの情報によると、2003年に、学生部から自動車部ガレージの廃棄物や車体の処分・整理の強い指導があり、現役からの要請で当時小幡季暁会長(66年度生故人)であったOB会から処分費用として援助金を拠出し、ガレージ使用の管理規定などを整備し、現役に部活動専念への約束をさせたそうです。久米さんが会長を引き継ぎましたが、2年後に学連を脱退した現役自動車部に対しての連絡は一度のみで、その後は現役に会うことはなく連絡が途絶えてしまったようです。

2019年9月28日に前述の「元気会」有志により「自動車部OB会再興」について特化した会議が行われ、会議を臨時OB会とみなし下記の決定がなされました。

- 従前の明治学院大学体育会自動車部OB会会則は破棄し、新たにOBOGのための親睦会としての会に変更した会則を制定する。
- 運営主体はボランティア活動としての世話人数名とし、監督やコーチ等は廃止する。
- 世話人会メンバーは、代表世話人:小堤兵吾さん(64年度生)、副代表世話人:小林滋幸さん(68年度生)と久米誠さん(69年度生)、世話人:田口由之さん(65年度生)、吉野正幸さん(66年度生)、谷崎洋一郎さん(68年度生)
- OBOG会会員を確定するための調査を実施する。
- 確定された会員に対してOBOG会への入会勧誘および入会金、賛助金の徴収を行う。(新しいOBOG会口座を開設する。)
- 世話人有志で現役自動車部を訪問して調査し現状を把握する。
- 確定した会員にOBOG会趣意書、会則、会員誌「自動車部だより」、入会金払込用紙などを送付する。
2019年11月2日、68年度生小林さん、谷崎さんが現役自動車部の活動拠点である明学戸塚校舎を訪問し、現役部員4名と会談しました。この時点で自動車部解散等の話は出ていなかったようです。

2019年12月7日「明学自動車部OBOG会打合せ会・忘年会」を開催し、上記「自動車部OB会再興」に関する決議事項と体育会自動車部での活動継続を確認しました。(参加者15名)
2020年1月7日現役自動車部部員から、2019年12月21日の明学体育会総会で、執行部から自動車部を体育会から除籍する旨の報告を受けたとの連絡が入りました。現役としては自動車部存続を願っており、現状報告と今後の真摯で前向きな覚悟を確認することができました。ごく一部の現役部員による独断と非常識な対応による誤解の発生があったことも確認しました。
体育会執行部からは何年にもわたって活動改善策の書面提提出の要求があったにもかかわらず一度も提出されておらず、他の体育会学生からも非難されており、学連脱退以降は公式対外試合も行わず、練習も週一回などとかなり悪く評価されており、現役自動車部学生の怠慢性が原因で除籍の判断が下されたようです。
2020年3月6日横浜校舎にて明学学生課同席のもと自動車部OB5名と現役学生で会合を持ち、体育会除籍、自動車部自体の解散命令が出ていることをふまえ、今後の対応を協議し学生が主体となって撤去作業等を進めることを確認しました。しかし作業は遅々として進まず、大学学生部長名で3月末日までにすべてを撤去する旨の最後通知を受けました。
2020年4月15日横浜校舎にて明学学生課2名自動車部OB4名(小堤さん64年度、吉野さん66,小林さん68、谷崎さん68)と現役学生2名及び廃棄物処理業者で打ち合わせを行い、自動車部ガレージ等の撤去と今後の対応を次のとおり協議決定しました。
・可及的速やかにガレージと部室(白金・戸塚)を明け渡すこと。
・車両や部品その他器材等についても撤去すること。
・撤去費用はOBOG会が負担する。
2020年4月22日OB2名(小林さん68、谷崎さん68)が戸塚に赴きタイヤその他の廃棄物をコンテナに運び入れました。
2020年5月7日に再度三者会談の上5月30日までにすべて撤去することを確約し、明け渡しが完了しました。

2020年6月19日現在においてすべて整理処理できた旨、横浜学生課から連絡があり、今後自動車部が活動する上での選択肢が下記のとおり示されました。
①任意団体として継続(顧問教員の就任承諾必要)
②一般団体(大学未公認団体)として継続(顧問教員の就任不要)
③活動は継続せず、解散し廃部
※体育会除籍になったことで「自動車部」の団体名称は変更しなければならない。学生団体として活動するには新たな団体名称を定める必要がある。
最終的に③を選択し、2020年3月31日をもって明治学院大学自動車部は廃部することとなりました。
現役学生の不作為や怠慢に廃部の責を負わせるのはややかわいそうな気がします。廃部勧告に対して一生懸命に抵抗していたようですが、方法と手段がわからず自暴自棄になっていた感があります。またどこにも相談できなかったようで、OBOG会の存在が希薄になっていたことも一因であるとの認識も共有すべきでしょう。
2024.8.19追記:小堤さんからの追加情報とご意見
金銭的なことも自動車部維持が難しい大きな要因だった。学校からの資金援助も少なく、教授の援助もなく部車等の免税が受けられず、競技に出るにしても費用がかかり、部費だけで維持するには学生の負担が大きすぎたようである。自動車部を維持するには、相当のお金の負担があるので、OBOG会として今後の事も考え年会費を徴収することを協議する必要があるのではないか。



